新製品発売&HPリニューアル記念 対談企画【松岡修造の「夢をかなえる!」】松岡 修造×反町 秀樹

第5回復 興

若者を 中小企業を 日本経済を もっと元気に!
アクティブの代名詞「松岡修造」の思考から
対談を通してそのヒントを探る

反町:東日本大震災からちょうど2年経ちました。被災地の復興について今も様々な人たちが色々な形で死力を尽くされています。

松岡さんは復興について、今どういう風に感じられて、どんな活動をされてきたのですか?


松岡:被災地には取材で何度か行かせていただいたのと、個人的に被災地訪問をさせていただいたりしましたが、想像以上の被害に言葉がありませんでした。

東京に戻ってからも自分は何をすればいいのか、何ができるのかをずっと考えていましたが、実際に被災した人でなければ本当の苦しみを理解することはできませんよね。でも、避難所に行くと誰もが「よく来てくれたね」と僕を囲んでくれるんです。

でも、僕はどんな言葉を掛けていいのかわからず、ただただ皆さんの話を聞くことしかできなかったのですが、そのとき、一人のおばあさんが笑顔で近づいてき僕に向かってこういってくれました。

「元気な人が、元気に頑張らなくてはいけないよ。」と。

この言葉で、僕は救われた気持ちになりました。自分なりにできることを元気に精いっぱいやればいいのだと。


対談風景1


反町:なるほど。被災地の方から貴重な一言をいただいたんですね。


松岡:多くのスポーツ選手たちも被災地に赴き、そこで感じたことを昨年のロンドンオリンピックでしっかりと結果として残してくれましたよね。

しかも、日本はチームで勝ち取ったメダルがいつも以上に多かったと思いませんでしたか?


反町:そうですね。確かにロンドンオリンピックでは日本が一つにまとまった実感がりました。あんな事は今までになかったですよね。


松岡:女子バレー、フェンシング男子団体、女子卓球団体、女子サッカー、水泳メドレーリレ、女子アーチェリーなど、まさに「日本全体が一丸となって、前を向いて進もう」という機運が、選手たちの戦いを後押しした結果が、メダルに繋がったんだと感じました。

人は誰かのために戦うことでより強い精神力を発揮します。特に被災地を訪問して現地の方々と触れ合った選手ほど、その気持ちは強かったのではないでしょうか。


反町:本当に、人と人を結ぶ見えない絆のようなものを感じますね。

実はソリマチも地震を直接経験したことがあるんです。

2004年に発生した中越地震で、ソリマチ創業の地、新潟県長岡市は激震地でした。

当時は非常に大変だったわけですが、たくさんの方から支援や愛情をたくさん頂いたことを思いだします。あの時は本当にありがたったですね。

そんな人の温かさにふれる経験をさせていただいた後に起こった東日本大震災。

ソリマチのお客様もたくさん被災されました。

TVの報道やインターネットなどを通じて、被災地の方々が大変な苦労をされているのを、社員の誰もが肌で感じながら働いていたように思います。

そんな状況の中、誰が言い出したわけじゃないですが社員が自ら寄付金を募ってくれました。しかも嬉しかったのは海外拠点のひとつでもあるベトナムからも同じように寄付金を募ってくれたことです。

ベトナムは平均給与が日本と比べるとだいぶ低いじゃないですか。それにも関わらず「日本の皆さん、頑張って」と言って、一人平均でベトナムの価値にして約1万円もの送金をしてくれたんです。

そんな心遣いに力をもらった事もあって、我々は寄付金の他にも、南相馬から長岡に避難されていた人の施設でボランティアしたり、お客様のところに無洗米を200袋くらいお持ちしたりと、色々な経験をさせてもらいました。


対談風景2


松岡さん、私、震災で二つ気付いたことがあるんです。

一つは、私があれしようこれしようって言わなくても、ソリマチ社員みんながそういう風に自ら動くチカラを持っていること。これには本当にすごいなーって感動しました。

二つ目は、まさに松岡さんのおっしゃった「自分が出来ることをやる」しかないんだということです。

そしてこれは、そういうことに気付いた後しばらくしてからなんですが、今回の震災で感じた様々な想いを、一時的なもので終わらせるんじゃなく、私たちが仕事として復興をどうお手伝いできるかに向けるべきなんじゃないかと実感しました。

社内で意見やアイディアを交えた結果、市区町村のデータの復旧をはじめ、先日も内閣府の復興支援プロジェクトに加えていただき、ソリマチソフトを現地のNPOですとか復興支援団体へ無償で配布させていただくなど、色々な仕事で復興に係わらせてもらっています。

こういう実務を通してでも支援や応援ができるということがわかりました。

今、「自分が出来ることをやる」というのは一個人でも会社でもやれるものだと感じています。


松岡:そうですね。そういったソリマチさんの行動力が今の日本を支えているんですね。


次回:名刺

新製品発売&HPリニューアル記念 対談企画【松岡修造の「夢をかなえる!」】松岡 修造×反町 秀樹

Profile

松岡 修造ソリマチイメージキャラクター

1967年東京都生まれ。10歳から本格的にテニスをはじめ、慶応義塾高校2年生の時にテニスの名門校である福岡県の柳川高校へ編入。

その後、単身で米フロリダ州タンパへ渡り、86年プロに転向。ケガに苦しみながらも92年6月にはシングルス世界ランキング46位(自己最高)に。95年にはウィンブルドンで日本人男子として62年ぶりとなるベスト8に進出。

98年春に現役を退いた後は、テニス活性化プロジェクト「修造チャレンジ」を設立し、ジュニアの育成とテニス界の発展のため力を尽くす。2004年から「報道ステーション」(テレビ朝日系)に「スポーツの顔」として出演。その他、数多くの番組でスポーツキャスターとして活躍。

「ソリマチのイメージキャラクター」に就任して今年で7年目を迎えている。

反町 秀樹ソリマチ株式会社 代表取締役社長

1965年新潟県生まれ。89年、監査法人KPMGピートマーウィック国際税務部に入社、都市銀行系のシンクタンクで経営コンサルティング業務などに従事。

94年、ソリマチ情報センター(現ソリマチ)の取締役に就任。同年、反町秀樹税理士事務所を開業。03年7月、ソリマチ株式会社の代表取締役に就任。税理士でありITコーディネータでもある。

著書は「スモールビジネスファイナンス革命」(プレジデント社)など多数。

Buck number

第10回
第10回:日本一&長岡花火

第9回
第9回:野菜 食育

第8回
第8回:本気

第7回
第7回:ひまわりレター

第6回
第6回:名刺


 

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