リバースチャージ方式(消費税法改正)に関するご案内

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)に関するご案内

国境を超えたサービス提供
に対する消費税

1.海外からの電子データに消費税課税

国内外判定基準の変更

これまでは海外からのインターネット等を通じての電子書籍・音楽・広告の配信やクラウドサービス等の提供について消費税が課税されていませんでした。一方で、同じようなサービスであっても国内からの提供については課税されていました。このままでは海外企業と国内企業で価格差が生じ、増税でさらにこの傾向は進み、競争力の差が大きくなることは避けられません。

このことから、日本向けにコンテンツをネット配信する海外企業に、国税当局への登録、商品への課税、申告納税を義務化することで、消費税増税による公平性の確保、また国際的な課税逃れへの対策として見直しが行われました。

具体的には平成27年4月に消費税法の一部が改正され、10月1日以降に消費税の課税対象となる国内取引に該当するか否かの判定基準が、サービスを「提供する者」の住所地からサービスを「受ける者」の住所地へ変更されます。

消費税の国内取引になるかどうかの判定基準の変更
平成27年9月30日まで 平成27年10月1日以降
サービスを提供する者
(海外事業者など)の住所地
サービスを受ける者
(日本人や日本企業)の住所地

2.対象になる取引

次に対象となる取引についてです。インターネットを介して海外から日本国内に向けて行われる取引のうち、改正により消費税が課されることになった取引は以下のようなものが例示されています。(国税庁のQ&Aより)

  • インターネット等を通じて行われる電子書籍・電子新聞・音楽・映像・ソフトウエア(ゲームなどの様々なアプリケーションを含みます。)の配信
  • 顧客に、クラウド上のソフトウエアやデータベースを利用させるサービス
  • 顧客に、クラウド上で顧客の電子データの保存を行う場所の提供を行うサービス
  • インターネット等を通じた広告の配信・掲載
  • インターネット上のショッピングサイト・オークションサイトを利用させるサービス(商品の掲載料金等)
  • インターネット上でゲームソフト等を販売する場所を利用させるサービス
  • インターネットを介して行う宿泊予約、飲食店予約サイト(宿泊施設、飲食店等を経営する事業者から掲載料等を徴するもの)
  • インターネットを介して行う英会話教室 など

3.課税方式の見直し

リバースチャージ方式の導入

上記1の通り、消費税の判定基準に変更があったのですが、問題点があります。

それは海外の事業者からは消費税が取りにくいということです。その対処策として導入されたのがリバースチャージ方式です。本来、消費税はサービスの提供を行った者が納税義務を負いますが、リバースチャージ方式では、サービスを受けた者が納税義務を負うことになります。

ここでリバースチャージ方式を説明する前に、一つ押さえておきたいポイントがあります。

それは該当するサービスが「@消費者」向けなのか「A事業者」向けなのかを区別する必要があるということです。リバースチャージ方式が適用されるのは「A事業者」になります。


4.「消費者向け」サービスの場合

国外事業者申告納税方式

そのサービスが上記3.@の「消費者向け」であれば海外の事業者(国外事業者)が消費税を納付することになります。これを国外事業者申告納税方式と呼びます。

例えば、これまで税抜き1曲100円で音楽を購入していた場合に、平成27年10月以降は、購入価格は108円になります。そして消費税分の8円は国外事業者が日本の税務署に納税します。

ただし、この消費者向けサービスを受けた際に仕入税額控除の対象となるのは、サービス提供者が国税庁に登録の届け出をした登録国外事業者の場合に限定されます。今後、日本の事業者においては購入先が登録国外事業者か否かで消費税処理が異なりますので注意しましょう。


5.「事業者」向けサービスの場合

リバースチャージ方式

前述したように海外の事業者からは消費税が取りにくいという問題に対する策として導入されたのがリバースチャージ方式です。本来消費税はサービスの提供を行った者が納税義務を負うところを、リバースチャージ方式では、サービスを受けた者が納税義務を負うことになります。納税義務者が国外事業者から日本の事業者へ逆転(リバース)することから、そう呼ばれます。取引内容や契約書などから見て、サービスが事業者向けであることが明らかな場合にリバースチャージ方式が適用されます。

日本の事業者の仕訳例(税抜処理)

仕入(サービス料など)10,000円 / 買掛金 10,000円

※不課税取引となります。


リバースチャージが適用される取引では通常の取引同様に仕入税額控除の対象となり、同時に課税標準額(消費税納付額の基礎となる金額)の対象になります。

実際にはリバースチャージが適用された取引では消費税のやり取りを行わないため、仕訳においても消費税を発生させません。その代わり、消費税申告時の納付額を計算する際にリバースチャージが適用された取引を通常の取引とは別に集計し、特別な計算方法で計算することで、消費税の納付額を算出することになります。


6.経過措置

今回の改正においては経過措置が設けられています。

国外からインターネットを介して「事業者向け」サービスを受けた日本の事業者であっても、消費税申告において以下の場合には当面の間は申告しなくともよいとされています。

  • 課税売上割合が95%以上
  • 簡易課税を選択している

このようにリバースチャージ方式は、経過措置により当分の間は、当該課税期間について一般課税により 申告する場合で、課税売上割合が 95%未満である場合にのみ適用されます。

当該課税期間について、課税売上割合が95%以上の事業者や簡易課税制度が適用される事業者は、「事業者」向けサービスの提供を受けた場合でも、経過措置により、その仕入れがなかったものとみなされます。(当該仕入れについては、消費税の申告の際に考慮する必要はありません)

消費税の申告は複雑で、今回の改正も多くの方にとって理解しづらい内容かと思います。リバースチャージについてもっと知りたい、自社で該当する取引があるかどうか不安、といった場合には参照サイトにあげた国税庁の資料を参考にされるか、最寄りの税務署または顧問税理士にご相談ください。


ソリマチ製品の対応について

次期製品「会計王17シリーズ」(仮)にてプログラム対応予定です。


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